中村勝己建築設計事務所

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閑谷学校

赤瓦葺きの大きな屋根と周囲の花頭窓と校地を取り巻く石塀が印象的な閑谷学校は、現存し庶民を対象とした学校建築物で世界最古のものと言われている。池田藩が儒教を学ばせる目的で造った。この講堂の造りは入母屋造り・しろこ葺きの大屋根。一度、こけら葺きの屋根を造った上に垂木ごと漆をかけた一枚板を張り、その上に備前焼瓦をのせるといった手の込んだ造りで、軒先の陶菅なども含めて雨水に対する万全の対策が取られている。講堂にはケヤキ、ヒノキ、クスなどの質の良い材料を使い風雨に痛みやすい箇所は黒漆で仕上げている。また、講堂の西には樹木の茂らない火除け山があり、もし火事になったとしても東側にある建築物には燃え移らないという工夫も見受けられる。石塀は幅約1.9 m、高さ約2 m、765 m、椿山を含むと846 mにも及び、水成岩を切り込み接ぎ式と呼ばれる石組みで組み、独特の景観を演出している。

建築は体感してみないと何もわからないとの思いから、思いついたら着の身着のままに車を走らせ訪れた建築空間での体験を綴ります。

吉備津神社

入母屋造の千鳥破風を前後に二つ並べ同じ高さの棟で結び、ひとつの大きな屋根にまとめた構造が特徴で入母屋造といい全国唯一の様式から吉備津造りとも言われている。本殿の大きさは、桁行約14.6m、梁間約17.7m、棟高約12m、建坪78坪3強(約255u)の大建築。軸部の柱は径約48cmの円柱で高さ約6mのアスナロウと言われる材を内外あわせて68本使っている。本殿内部は、外陣、朱の壇、中陣、内陣、内々陣と別れており中央にいくにしたがって、床も天井も高くなり天井の模様も異なる。各壇の回りに、それぞれ太い柱が立ち取り囲むような形になっている。外陣と内陣の大部分は天井を張らない化粧屋根裏であり、中陣の前面一間通と朱の壇は格縁天井を張り内々陣は舟底天井である。また、朱塗り、丹、胡粉などで美しく塗装し、仏教建築の影響も見られる。現在外部は素木になっているが当初は丹塗りがしてあったと思われる



岡山後楽園流店

日本三名園のひとつである後楽園は岡山城から川ひとつ隔てた対岸に位置する岡山池田藩の庭である。藩主が賓客をもてなした建物・延養亭(えんようてい)を中心とした池泉回遊式の庭園で岡山城や周辺の山を借景としている。総面積は133.000u。その庭の一部に流店という二階建ての建物がある。二階は、庭を広く眺めることができるようになっており、一階は中央に水流を通し低い床に座ってこの流れに足を浸すことができる。壁は全く存在せず柱も細く、二階へ上あがるためには梯子を用いるために階段もない。邪魔な物は排除され美しい庭を見るためだけの建物として存在している。一番の特徴は建物の内部を水が流れること。内部の水路には青・赤・紫の大小6個の川石が置かれており、とても風情のある気持ちのよい空間となっている。



ポンピドーセンター

パリ4区にある文化施設。1971年の国際コンペによる。建物の共用部を露出させたデザインで有名であるが、前面の広場が建物に向かい傾斜した構造となる。広場に座ると屋外劇場になる。

 



国立国会図書館

ビブリオテーク・ナショナル、パリのセーヌ川、13区ベルシー地区セーヌ川に対して基壇上の階段がぐるりと囲んだ構成、これを登るとデッキレベルがありアプローチとなる。デッキ空間と階段空間、手付かずの森が突如出現する中庭は驚きである。



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室生寺

奈良県宇陀市にある日本最小の五重塔。女人高野として有名である。初重は一辺2.5m、高さ16mの小さな木造建築である。とにかく小さい、小さく造ることの難しさと大切さをあらためて感じた場所である。金堂の高床は江戸時代に付け加えられた礼堂で、これがない時代は石段上から堂内の仏像が拝めたとのこと。石段と高床と金堂のバランスが美しいです。

アラブ

INSTITUT DU MONDE ARABU

アラブ世界研究所。パリの五区にある研究所。壁面はガラス張りにカメラのレンズの絞りのようなメカニズムを取付けた構造、これが開閉することで採光を調整するしくみ。アラブの建築に見られる装飾を彷彿させる。

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naibu

東大寺大仏殿

奈良県にある東大寺の大仏殿。世界最大の木造建築。

タウト

タウト

ブルーノタウト 洗心亭

群馬県高崎市にある少林寺。タウトが住んでいた住宅。「ICH LIEVE DIE JAPANISCHE KULTUR」 (私は日本の文化を愛す)の碑がここにあります。

グラスゴー

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グラスゴー交通博物館

イギリス、グラスゴーにある交通博物館。板状にを折り曲げることで成立する構造とその構成で獲得できる大空間。独特の空間の流れるような躍動感を期待しての見学でした。

MUSEE DU QUAIBRANLY 

建物の壁面緑化。
季節の移り変わりに応じて姿を変える壁面はセーヌ川に対峙する垂直庭園となる。




MUSEE DU QUAIBRANLY

庭園、植物、木々の葉は美術館との間に距離をつくる。
手前にあるガラススクリーンの反射残像が不思議な感覚をもたらす。


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